序文

川越に夢を!

――3線3駅統合の実現に向けて

今、川越に一番欠落しているのは交通アクセスの複雑さです。
ここで言う3線は  1.JR川越線 2.東上線 3.西武線 であり、その乗り換えに、利用者は大変不便を感じています。この3駅の利用者は、年間1億146万人の乗降客があります。周辺市町を含め、利用者の時間的なロスも見逃すわけにはいきません。
川越線が出来てから、77年以上の年月が経とうとしている中、なぜこれらが是正されないのか、不思議です。

アメリカなら、空を飛ぶ夢を追ったライト兄弟が、1903年の初飛行から、1969年に月まで人類を送るのにたった、66年で人類の不可能と思われた夢が実現しています。

今のままでは、小江戸川越と言いながらこれでは将来が有りません・・・次代に引き継ぐ街の発展が有りません!この周辺市町を含めて利用の不便さが有ることは否めません。
蔵の街川越だけでいいのだろうか?120年前の歴史建造物も大事だが、今、我々が生きているこの時代に次世代に残せるものを、継続できるものを創ることが大事ではないでしょうか。

近代と歴史の並存、未来への投資こそ、次世代の為に必要ではないか?今の川越には夢がないのではと思うのは、我々だけなのでしょうか。

川越はその点交通アクセスはバラバラ状態で、市民利用者の時間的ロスは言うまでも無く不便を被っています。 特に3線統合の話は、行政を始め、市民達が無理と諦めているのはなぜなのでしょう!
鉄道が、街を分断して東西市民の交流を妨げている現実を直視し、踏み切りの渋滞に諦めがあるのはなぜか?

解決方法  鉄道路線を地下化して、その地上部を開放すればなんと爽やかな空間が生まれることか…。
踏切の無い地上こそ東西の市民の便利さを実現してくれると期待しています。
今後、20年間で労働人口は1,000万人減る現実を見ても、交通アクセスと都市計画の合理化を進めなければ川越と周辺市町の将来は無いと考えます。

その解決にぜひ、皆さまのお力をお借り出来ればと、切望するものです。

川越市建築設計協会代表幹事    前田勝之
東京電機大学 理工学部教授   岩城和哉